こんにちは、スタッフ野田です。
このブログで2020年5月20日の「バンクショットについて その2」でバンクショットのシステムについての説明をしたことがありますが、勘のいい方はこれがそのまま空クッションとして使えるのではないかと気がついたと思います。
このようなものです。
4掛けシステムと呼ばれるもので、詳細については上記のブログを参照ください。
これを空クッションに応用する際、気をつけなければならないのは手球の回転です。バンクショットの際に的球がバンクするクッションまでの距離が遠いと前進回転がかかって反射後のコースに影響が出る旨の説明をしました。
バンクショットでは的球に強い回転がかかることはあまりないので、短距離であればバンク後のコースが大きく変わることはないのですが、空クッションの場合は手球が直接クッションに入りますから、手球にかかった押しや引き、ひねりなどの影響がモロに出ることになります。
自分では中心だと思っていても少し左右どちらかに撞点がずれる傾向にあるという人も多いのです。
まず自分の最も得意とする力加減+中心撞きで手球がどこにいくかを把握してください。そしてどうすればこのシステムに乗せられるか試してください。
バンクのときより個人のクセなどに影響されるので、場合によってはシステムの数字を自分なりに調整しなければならないかもしれません。
とにかく、空クッションでは手球の撞点によってコースが変わってしまうことをよく認識しておく必要があります。
さて、バンクのシステムでは到達目標がポケットなので、システムもそれを前提に作られています。
しかし空クッションでは当てるべき的球が穴前にあるとは限りません。配置を見て近いラインを見つけ出すわけですが、便利な調整システムがありますのでご紹介しましょう。
例として取り上げた配置をご覧ください。
手球は5ポイントの位置にあり、目標の的球はポケットから1ポイント離れています
↓
4掛けシステムでコーナーポケットを狙うなら5×4=20となるわけですが、的球は短クッション側で1ポイントずれています。長クッション側でずれている場合は、システムの数字を平行移動させればよいのですが、短クッション側にずれた場合は手球の位置から的球の位置を引くという調整システムがあります。
手球の位置5ポイントから的球の位置1ポイントを引いて、それに4を掛けて、(5-1)×4=16 となるわけです。
この図の例では手球がクッションに近接しているので手球の上部しか撞けず、押しがかかって狙ったところより長くなります。(赤線のようなコースになる)
こういったことも空クッションでは考慮しなければならず、強く撞くほどその誤差が増大する事を肝に銘じておかなければなりません。
空クッションでは的球をポケットできるような精度は期待できませんが、少なくとも的球の左右どちら側に充てた方が良いかを考え、狙った側に当たるように努力しましょう。この例では、短いよりは少し長くなるように狙った方が的球に当たる(ポケットする)可能性が大きくなります。
9ボールや10ボールでは、隠れた的球を空クッションで当てられるかどうかが勝負を分けるという場合も多いので、空クッションが上手く当てられるかどうかは重要なカギになります。
空クッションを成功させるには狙いはもちろん、正確なストロークが必要です。
キューショップジャパンではストロークの練習道具もいろいろ取り揃えています。