こんにちは、スタッフ野田です。
羅立文(ローリーウェン)プロによる14-1解説動画その11です。
例によって、1球ずつ次に何をしたいかを説明しながら撞いてもらっています。
それでは早速動画をご覧いただきましょう。
今回はラックを下から叩くパターンです。
ブレイクボールは長クッションの1ポイントラインの中央で、手球もそのライン上です。
ブレイクボールの厚みは1/2ほどです。
ラックを下から叩く場合の最大の課題はいかにして手球を脱出させるかです。
側面から叩く場合と違って、的球があまりフット側に落ちてこないので、手球をラックの下に残すと次に狙える的球がなくなる可能性が高くなります。
羅プロはこの配置の場合、右上撞点で手球を長・短・長の3クッションさせてテーブル中央に向かわせます。
押しはしっかりかけますが、右ヒネリが多すぎると手球が2クッション後に再度ラック内に向かってしまう可能性があるので、ヒネリは控えめです。
ブレイク後の配置です。7番や15番でクラスターを割ることができそうです。
羅プロはまず4番をサイドに入れて手球をヘッド側に動かし、5・8番を片付けに行きます。
5・8番を入れて、左フリにした15番を狙うところです。
2番が保険となっています。
こういう時にただ闇雲にクラスターを割るのではなく、どの的球のどこに当てて手球がどうなるかを常に予測してプレーしないと14-1は上達できません。
羅プロは6番と13番の間に手球をぶつけて、次に14番か下に落ちる13番を狙うつもりでした。
ところが手球が予想外に大きく動き、直接狙える的球がなくなってしまいました。
仕方がないので、最もポケットの可能性が高そうな13・14番のコンビを狙います。
遠いコーナーへのコンビなので、ちょっとの狂いでも外れてしまう難しいショットです。
実際のゲームではセーフティを選択する可能性が高い配置です。
難しいコンビを入れて、次に13番からワンクッションでブレイクを試みます。
この際もどこに当てるかをちゃんと狙います。
6番に当てれば中央のクラスターは解消するでしょう。
中央のクラスターが崩れ、同時に近接していた7・12番も動きました。
しかしこの7・12番は簡単なコンビの配置だったので、できれば動かしたくなかったところです。動かしたために、かえって面倒になりました。
ブレイクボールは10番と想定して、この配置から3番を入れて手球を前に出し、1番で7・12番をブレイクしに向かいます。
3番を入れて1番を狙うころです。
ワンクッションで7・12番をブレイクできるポジションです。
スピードは控え目で逆ヒネリをかけます。
できれば12番の正面に当てて、次に6番を狙いたいところです。
12番へは薄めに当たりましたが、次に7・12番のどちらも狙える配置になりました。
キーボールは2番が良い位置にありますが、6・7番も使えます。
あなたならどう取り切るでしょうか。
12→7→6→2、12→6→2→7などが考えられます。
羅プロは12番から引いて7番に出しました。ここから7→6→2です。
7番が右フリになると次の6番へのポジションが難しくなるので、それを避けるために少々強めに撞いています。
6番からキーボールの2番に出すところです。
少し左フリがついたので、押して短・長の2クッションで2番へポジションしています。
もう少し大きなフリがついたら押しの1クッションでポジションするところです。どれ位のフリで1・2クッションの選択が分かれるかは、各プレーヤーの好みによります。
2番は穴前にあるのでポジションの許容範囲が広く、キーボールとして選んだ条件の1つとなっています。
厚めに出せば、直接あるいは長クッションに1クッション入れて容易にブレイクポジションが取れます。
もし薄い右フリになったら、ヘッド側に1クッション入れてポジションできます。
薄い左フリが付いてしまうことを避ければOKなのですが、もしそうなってしまってもフット側へ3クッションで回してポジションする手段が残されています。
更にそれも難しいような左フリが付いた場合は、ブレイクボールを2番にしてしまうという方法もあります。10番を入れて2番を左フリにして1クッションもしくは長短の2クッションでブレイクです。
羅プロは引き球で直接キュー先で指し示す位置にポジションしました。
慣れたテーブルとはいえ、難しい引き加減のコントロールをさらりとやってのけるところはさすがです。
羅プロの経営する「POOL LABO」では、ビリヤード用品の販売も行っています。