こんにちは、スタッフ野田です。
キューショップジャパンの新企画「超初心者用ビリヤード・ドリル」のページへようこそ!
このページでは、ビリヤードが上手くなりたいけれど、どんな知識が必要でどんな練習をすれば良いかが分からないという初心者の方のために、最低限必要な知識やスタッフ野田オススメの練習法などをご紹介します。
今回は、グリップについてです。
要するにキューの握り方の説明です。
まずは羅立文プロの基本的なグリップの写真をご覧ください。
ただ握るだけなので誰でも簡単にできるはずです。
しかし握った後、キュー先を寸分の違いもなく狙ったところに持っていかなければなりません。グリップのよし悪しでそれは大きく違ってきます。
正確にキューを動かすために、グリップにはいくつか注意点があります。
1. 強く握りしめない。
強く握ると手首が硬くなってスムーズにキューを前に出せなくなります。
同時にキューのスピードも落ちるために手球に運動エネルギーを効果的に伝えることができなくなります。
2. 手首は真っ直ぐにおろす。
これは写真で見ていただければ分かりやすいです。
羅プロの良い例
悪い例
分かりやすいように極端な例を挙げていますが、これほどでなくても身体の外側あるいは内側に手首を反らせると、手球を撞く際にキューを真っ直ぐに出しづらくなります。
グリップが原因でキューが真っ直ぐ出ずに左右に振れてしまうことを「こじり」と呼びます。「こじってキュー先が右に出てしまった」等のように表現します。手首が真っ直ぐ下に向いていないと「こじり」が出てしまう可能性が大きくなります。
また、強く撞く時ほどこじりやすくなりますので、注意しましょう。
とにかく手首から先はまっすぐ下ろすのが基本です。
3. 全部の指で握ることはしない。
羅プロのグリップを見て分かるように、親指は握り込んでおらず、小指はキューに触れていません。
多くの人は中指と人差し指でキューを支えて、親指を横から添えている形をとっています。
薬指と小指は握らずに意図的に開いている人もいます。
握る指の数が多くなるほど力は加えやすいですが、方向の安定性が失われる傾向が強くなるのです。
世界チャンピオンクラスの人たちの中には明らかにこじっている人もいますが、初心者が最初からそれを目指すべきではありません。彼らは多くの練習の結果「いつも同じだけこじる」感覚を身に付けていますが、こじった方が正確にキューを動かせるという根拠は何もありません。(より効果的に手球に回転を与えられるという可能性はありますが)
キュー先が左右にそれると、わずか1ミリの差でも的球が入るかどうかに大きな影響を与えてしまう場合があります。
実はこの「こじり」というのは上級者でも悩みの種となる難しい問題なのです。
人によって感覚や関節の具合などが異なりますので、羅プロの握り方を基本にして自分にとって最も真っ直ぐにキューを振ることのできる握り方を練習しながら模索してください。プロや上級者のほとんどはそのようにして自分にとって最良のグリップを探し求めて現在に至っているのです。
ウイルス騒ぎでなかなか外出もままならない昨今ですが、グリップの練習はキューがあれば(なければ似たような太さの棒状のものがあれば)自宅でもできます。鏡の前などでチェックしてみてください。
同時にこの機会に自宅でじっくり参考書を読んでみるのも良いと思います。