こんにちは、スタッフ野田です。
羅立文(ローリーウェン)プロによる14-1解説動画その8です。
例によって、1球ずつ次に何をしたいかを説明しながら撞いてもらっています。
それでは早速動画をご覧いただきましょう。
ブレイクボールはフットスポットから球1個分下(フット側)に配置しています。
前回、フットスポット真横の時は引きをかけてて手球をテーブル中央付近に戻そうとしましたが、今回はどうでしょうか。
厚みは前回とほぼ同じ1/2ほどですが、わずかに薄くなります。
その分、手球のスピードが増してラックが散りやすくなりますが、ブレイクボールをミスする危険も増えています。
羅プロはラックの3・4列目の間に手球が当たると予測し、押しの逆ヒネリで短・長の2クッションで手球をテーブル中央に戻そうとしました。
その結果がこれで、手球は見事にテーブル中央に戻りました。
ほぼ完璧なショットと言えるでしょう。
手球を押して短クッションに入れる場合、ラックに当たったあとのコースを慎重に読み切らないとコーナーにスクラッチしてしまう可能性があります。
今回の場合、手球が3・7番と続けて当たり、手球と7番が接触する角度がコーナーへ向かっているので、押しをかけてスクラッチを防いでいるわけです。
手球がラックの上の方に当たる場合は、逆に押しをかけるとラックから跳ね返った後にコーナーポケットに向かってしまうことがあり、この辺りの対処方法や加減などは人によって違っています。
スタッフ野田もブレイクはいろいろ研究しているのですが、これがベストだという方法は未だに見つけられません。
さて、ラックはよく散って手球のポジションも良いのですが、まともに狙える的球は4番しかありません。しかし4番から次に繋げられる的球は幾つかありそうです。
4番を入れた後、手球をワンクッションでこの位置にポジションしました。
次に狙うのは15番で、これを台上から無くせば1番をコーナーへポケットするコースが確保できます。
そして1番を入れながら5・6番を割ることができます。
15、2番と入れて1番を左フリに出します。計画通りですね。
1番を入れながら5・6番を崩すのですが、3番がブレイクボールとして良い位置にあるので、これがあまり動かないように必要最低限の加減で1番を入れます。
ところが加減が弱すぎて3番と5番がくっついてしまいました。
いろいろ予想外の事が起こるのがビリヤードの難しいところであり、またそれがドラマを作ったりする面白いところでもあります。
14番をサイドに入れて6番を左フリにして、3・5番を離すプランを立てます。
6番はフリがなくなって当初の計画は失敗しました。
そこで次のプランとして、6番から手球を前に出し、12番からワンクッションで3・5番に当てにいきます。
今度の計画は成功し、3・5番は離れました。
すべてのトラブルは解消し、取り切りパズルの始まりです。
7個の的球すべてがブレイクボールになり得るのですが、最有力候補は3番です。キーボールはテーブル中央にある9番か11番がよいでしょう。
そしてキー・キーボールはこの2つをサイドに狙える8番です。
すると残りは、10、7、5番となり、おのずと取り切る順番が決まってきます。
このように最後に残すブレイクボールから逆順に考えていく方法は14-1では非常に有用なことが多いです。
羅プロは10番から取りきりを始めます。10→7→5番です。
キーボールを9番・11番のどちらにするかは、おそらく5番のフリによって決まるでしょう。
5番へは少し左フリがついたので引いて9番へ出します。
もしフリが少なければ5番からゆっくり前へ出して、11→8→9番としたでしょう。
今回は5→9→8→11の予定です。
5から引いて9に出しました。
9も左フリになっているので、ノークッションでダイレクトに8がまっすぐになる位置を狙います。
もし9番のフリがなくなったら無理せずに9→11番として8番に適度のフリをつけてブレイクポジションを取ることが可能ですが、できる限り最後の2個は8→11番としたいところです。
ノークッションでポジションすることは実はなかなか難しいものです。
こういうポジションが難しい時は次の的球の左右どちらにフッた方が良いかを考えておくとよいです。
今回の場合は8が左フリになると微妙なコントロールショットが必要になってしまいます。
右フリならワンクッションで11に対して厚いポジションを維持できます。
8を入れて11はサイドポケットにほぼ真っ直ぐです。
ゆっくり撞いて少し手球を前に出せば理想のブレイクポジションがとれるでしょう。
最後の2個を8→11番としたかった理由は、確実にブレイクポジションが取れ、しかも楽にブレイクの角度が調整できるからに他なりません。
どれくらいの角度が良いかは人によって違いますが、スタッフ野田のオススメは30度くらいです。厚みは1/2となり的球の端を狙う入れやすい配置で、なおかつそれなりのスピードで手球がラックに当たります。
まあ、いつもそれができるほどこのゲームは甘くはありませんが・・・
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14-1を練習すれば9ボール・10ボールも確実に上手くなります。