こんにちは、スタッフ野田です。
羅立文(ローリーウェン)プロによる14-1解説動画その10です。
例によって、1球ずつ次に何をしたいかを説明しながら撞いてもらっています。
それでは早速動画をご覧いただきましょう。
今回はブレイクボールがかなり下の方にあり、手球がラックの角にぎりぎり当たるような配置です。
ブレイクボールの厚みは1/3ほどで、ゆっくり押すと手球がラックに当たらない可能性がありますので、しっかり撞く必要があります。
羅プロの構想は、ラックの角にある13番の真横に手球を当てて短クッションに落とし、そこから右ヒネリで画面左側に手球を動かしてラックの下に散らばった的球を狙うというものです。
結果は手球が13番に再度当たって短クッション際に残ってしまいました。
しかしそれでも短クッション側に散らばった的球を狙うことができます。
まっすぐになっている13番を入れて、次に12番でクラスターをブレイクしにいきます。
12番でブレイクしたところです。
まだクラスターが残っているので、再度ブレイクする計画を立てます。
羅プロの計画は穴前の10→14番を取って手球を画面右側にもってきて、
2番を右フリにしてブレイクです。
2番にポジションしたところです。
ちょっと右フリが少ないので強めに撞いて、1・6番の間を狙います。
2番でブレイクしたところです。
まだ混雑したところがありますが、ほぼクラスターが片付いたので、
ブレイクボールを11番と想定して取りきりに入ります。
8→6→9番と取ったところです。
当初は8→6→4番だったのですが、特に残しておく必要のない9番を先に入れてから4番に出すことができたので順番を変更しました。
このように臨機応変な対処も14-1では必要となります。
4→1番と取ったところです。
この後は、15→3→5番となります。
最後に入れるキーボールは5番で決まっていますが、その5番を右サイドに取るためのキー・キーボールは3・15番のどちらでもよく、1番のフリによって都合の良い方を選べます。
羅プロは1番が右フリだったので引いて15番に出しましたが、もしフリがないか左フリだったら、3番(右コーナー)→15番(左サイド)としたかもしれません。
最後の5番へは少し右フリがついたので、押してワンクッションでブレイク
ポジションを取っています。
ソロリと5番を入れればノークッションでブレイクポジションが取れるかもしれませんが、これは人によって好みや得意技が違うので、どちらが良いとも言えない部分です。ワンクッションにした理由は、手球がブレイクボールに近づくのでちょっとした力加減の違いで角度が大きく変わる恐れがあることと、ブレイクの際に手球が遠くなって撞きづらくなることを避けるためだと思います。
ナインボールやテンボールは正直言って9割がシュート力、つまりどれだけ的球をポケットできるかで決まるゲームだとスタッフ野田は思っています。
しかし14-1は相手のシュート力の方が上回っていても、知識や経験で自分が優れば充分勝ち目があります。
いままでの羅プロの取り切り動画を見ていただければ、ほとんど難しいショットが無い、つまりシュート力の勝負ではないことがお分かりいただけると思います。シュート力だけでは行き詰ってしまうわけです。
ゲームを組み立てる構想力、危険を察知する洞察力などが問われるゲームであり、これは他のすべてのビリヤードゲームに役立つものです。
羅プロの14-1解説DVD(おそらく日本で唯一の14-1解説DVDでしょう)が発売されていますので、ぜひどうぞ。スタッフ野田もこの製作に協力しています。
今回はオマケとして、このDVDの製作現場の画像をご紹介します。