こんにちは、スタッフ野田です。
羅立文(ローリーウェン)プロによる14-1解説動画その13です。
例によって、1球ずつ次に何をしたいかを説明しながら撞いてもらっています。
それでは早速動画をご覧いただきましょう。
ラックを下から叩くパターンです。
ブレイクボールの位置は長クッションの1ポイントラインの中央ですが、ブレイクボールがかなり薄い配置になっています。
ブレイクボールの厚みは1/4ほどです。
この配置では強い押しをかけても手球がラックに密着する方向に進もうとするうえに、ラック中央に手球がぶつかるので脱出が非常に難しいのです。
かなり薄いために強く撞かなくてもそれなりにラックは割れるので、入れに集中してブレイクボールを外さないようにすることが重要です。
ブレイク後の配置です。
手球はラックの下を動き、この位置に止まりました。
今回は9番を狙うことができますが、手詰まりになる可能性が高い危険なブレイクだということが分かります。
下からブレイクする際には、なるべくラックの端を狙い、中央になってしまう場合はあまり強いフリがつかないようにしましょう。
さて、今この配置から9番を入れてクラスターを割りにいくことができますが、羅プロはそうしません。
理由は2つあり、1つは手球が埋もれる可能性があること、もう1つはラックの近くにバラバラになった的球があり、それらを使ってブレイクするポジションを作り出せるからです。
9番からヘッド側の10→5→15番を片付けていきます。
15番を入れて手球をテーブル中央に戻したところです。
6番でも8番でもブレイクが可能ですが、羅プロは8番を選びました。
理由は手球を再度テーブル中央に戻せると読んだからです。
8番を入れた直後の配置です。
さすがの読みの正確さで手球を見事にテーブル中央に戻しました。力加減もぴったりです。
ここから12番を入れて、手球をワンクッションで2・3番の間に向かわせます。
うまくそこに手球が止まれば7・1番が処理できるという考えです。
見事に3→2番と当てて、手球を止めました。
一見何でもないようなショットですが、これが狙ったとおりにできるかどうかがハイランを生み出す重要な要素で、ある意味このショットが今回のハイライトではないかと思います。
7番を入れて次に4番をサイドに狙います。
4番から引いて1番にポジションしたところです。
ブレイクボールは6番、キーボールは14番か3番あたりが良さそうです。
1番から手球を横にスライドさせて次に2番を入れ、さらに11番を狙います。
羅プロは11→14→3番の順で取り切る予定です。
11番から押しのワンクッションで14番へポジションします。
11→3→14番というのも考えられるのですが、3番からキーボールとなる14番を最適なフリにするためのポジションが案外難しく、キーボール3番なら右フリにさえしておけば厚くても薄くても何とかなることから羅プロはこの方法を選びました。
キー・キーボールとなる14番にポジションしたところです。
14番にはなるべく厚めに出したいところですが、ここで気を付けなければいけない点は、絶対に強い右フリにしないことです。
少しの右フリなら逆ヒネリの押しを使ってワンクッションで3番にポジションできますが、それも厚み2/3くらいまでが限界で、それ以上右フリが強くなると、微妙な撞点と力加減の組み合わせが必要になってしまいます。
左フリならヘッドクッション側に手球を回して楽に3番にポジションできます。
キーボールの3番にこの位置にポジションしました。
3番は必ず右フリになるようにポジションします。右フリなら、多少薄くてもクッションで手球を殺すことができるからです。
左フリでもポジション可能ですが、遠い反対側の長クッションへのワンクッションでは力加減の調整が各段に難しくなります。
3番が全厚(真っ直ぐ)になることも避けたいです。真後ろに引くことになり、6番を入れるためにある程度遠い配置にせざるを得なくなるためです。
終盤になるほどポジションミスが致命的になるという14-1の恐ろしさがここにあります。
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