サウスウエスト
2015年・2017年全日本選手権の覇者、フィリピンのヨハン・チュア選手です。
ご紹介するのは彼が愛用するサウスウエスト・キューです。
これぞサウスウエストという、昔から変わらない伝統的なデザインです。
創設者のジェリー・フランクリンは名匠カーセンブロックから自動車修理の費用代わりとしてキューをもらい、それが縁でキュメーカーになりました。人生、何が起こるかわからないものですね。
このためサウスウエストにはカーセンブロックの影響が色濃く残っており、古いサウスウエストの中にはカーセンブロックと見分けがつかないようなものもあってコレクターを悩ませます。
フォアアームです。
黒檀にバーズアイメイプルの親子6剣デザインです。
サウスウエストを代表するデザインだと言ってよいでしょう。
製作本数の大半がこの系統のデザインではないかと思えるほどです。
緑のベニヤがオシャレですね。
バットスリーブです。
黒檀とバーズアイで構成され、ハギと同様に緑のベニヤが入れられています。
バットキャップとの境にも同色のベニヤを使用したリングが入っています。
色々こだわりの部分がありますね。
ヨハン・チュア選手はこのキューで相当練習したと思われ、キュー全体に細かい傷がたくさんありました。尻ゴムも相当すり減っています。
一流選手になるには、これほどまでに練習が必要ということなのでしょう。
こんなに酷使されても不具合が起きないこのキューも一流と言えます。
ジョイントです。
サウスウエストと言えば特徴的な11山の真鍮製ジョイントピンですね。
サボテンのロゴマークと一緒に製作年度・シリアルナンバーが刻印されており、このキューは1999年に製作されたものであることが分かります。
ジョイントカラーの下のリングも緑のベニヤを使ったマッチングデザインのものになっています。