ベンダー・キュー(ルイ16世)
アラスカのキューメーカー、マイク・ベンダーです。
DAGGER(短剣)と呼ばれる浮きハギが5本入った「ルイ16世」と呼ばれるデザインです。
このDAGGERは、マイク・ベンダーがオメガ/DPKキューを作っていた頃にデザインされたインレイで、ベンダー・キューとして独立した後も、彼の代表的なデザインの1つとなっています。
その中でもこの「ルイ16世」はベンダーの最高峰キューの1つとして、スミソニアン博物館に同様のデザインのキューが収められています。
「ルイ16世」はフランス最後の絶対君主でしたが、王妃マリー・アントワネットと共に断頭台の露と消えた末路を考えると、なんだかちょっと悲哀も感じられるようなデザインだと思うのはスタッフ野田の思い込みでしょうか。
フォアアームです。
黒檀に5本のDAGGERが入り、その間にオーバルのインレイが入れられています。
緑色の部分はマラカイト(孔雀石)という貴石の一種です。
クローズアップです。
オーバルに縁取りが入っているのがお判りいただけると思います。
通常、この縁取りにはシルバーが使われるのですが、このキューは特注で14金が使用されています。
リングワークもマラカイトと14金の組み合わせで作られています。
バットスリーブです。
フォアアームと同様の黒檀に浮きハギとインレイで構成されています。
ジョイントはベンダー独特の、3/8-14山です。
ジョイントピンはチタニウムでできています。
ジョイントキャップもシャフト・バット側ともにこのキュー用にマラカイトと14金が使われたマッチングデザインの装飾が施されています。