KERSENBROCK CUE SERVICE
レアキューの代表格、カーセンブロックです。
しかもカーセンブロックの中でもトップクラスに入ると思われる超絶技巧技を駆使したキューです。
遠めに見てもそのすごさが分かります。
オーナーの人はこのキューをプレーに使っていたことがあるのですが、スタッフ野田だったらぶつけるのが怖くてとてもプレーには使えないです。
フォアアームです。
黒檀のベースに地球を掲げた女神(天使)のインレイが施されています。
このデザインからこのキューは「フライング・レディ」と呼ばれています。
実はカーセンブロックには他にもこの「フライング・レディ」が入っているキューがあるのですが、これほど大胆に表現されているものはこのキューだけでしょう。
「フライング・レディ」部分のアップです。
髪の毛には金が使われています。
当然ながら完全な手作業によるインレイです。
フォアアームの反対側です。
木製と土星と思われる惑星が金のインレイで表現されています。
黒檀のベースは宇宙空間であることを意味しているのでしょう。
バットスリーブです。
カーセンブロック独特(?)の何だかよくわからないモチーフのインレイが金と銀で入っており、見た人の想像力を掻き立てます。
リングワークもカーセンブロックに多用される独特の模様になっています。
バットキャップの反対側です。
金で帯状のインレイがはいっています。
これはオーロラでしょうか、それとも女神の羽衣なのでしょうか。
ロゴマークのアップです。
Ω(オメガ)/dpkと表記があるように、このキューはオメガブランドの1つとして製作されています。しかしオメガのテイストはほとんどなく、ほぼ100%カーセンブロックの手によって製作されたことは間違いありません。
ジョイントです。
唯一ジョイントピンとジョイントキャップにオメガの特徴を見ることができます。
オメガブランドのキューとして作ったので、オメガのシャフトが入らなければいけないという考えでこうしたのでしょう。
経年劣化の為でしょうか、ジョイントカラーに亀裂が入ってしまっているのが残念ですが、オリジナルの状態から変えたくないというオーナーさんの希望でそのままにしてあるそうです。
古いキューは現在の物に比べて材質や塗料、接着剤などの品質が劣るために名職人の手で作られてもこういったことが起こる可能性があります。
オリジナル・メーカーの工房に送って直してもらうのが最も良いのですが、それが大変困難な場合もあり、コレクターの心理としては修理・リフィニッシュして奇麗な状態に戻したいという思いと、オリジナルの状態をいじりたくないという思いの両方があり、どちらにするかは悩ましいところです。