SOUTH WEST CUES
サウスウエストのファンシーキューです。
サウスウエストの工房はラスベガス郊外で、大きなカジノ・ホテルが立ち並ぶ中心部から車で20分ほどのところにあります。
ラスベガスは著名な観光地であるとともに、ビリヤードの試合やエキスポなどのイベントがよく開催されるので、それらに参加するついでにサウスウエストの工房にも行ってみようと思った方もいらっしゃるのではないでしょうか。
スタッフ野田もそのクチで、BCA(アメリカビリヤード協会)のエキスポがラスベガスで開催されるとそれとセットで訪問する算段をよくしていました。
残念ながら1996年に亡くなった創設者のジェリー・フランクリンとは会うことはできませんでしたが、奥さんのローリーと何度かお会いしてキューのオーダーを入れたりしていました。
フォアアームです。
バーズアイメイプルと黒檀で構成された親子6剣デザインです。
短いハギは黒檀、長いハギの方はバーズアイメイプルに黒檀の縁取りベニヤとなっています。
サウスウエストで良く使われる矢尻形のインレイがハギの中に入っています。
黒檀のバットに黒檀のハギを入れる「エボニー・オン・エボニー」のサウスウエストもありますが、これはちょっと珍しい「メイプル・オン・メイプル」です。なかなか面白いデザインだと思います。
バットスリーブです。
黒檀の中にメイプルで矢尻とオーバル・直線のインレイで構成されています。
フォアアームのハギに施されたインレイとは白黒が逆のパターンですね。
バットスリーブ下部とバットキャップの間にバーズアイメイプルを入れています。
リングワークもメイプルと黒檀で、サウスウエストらしさが出ています。
ジョイントとジョイントキャップです。
いつもの11山フラットフェイスジョイントです。
ジョイントピンの頭に製作年度を示す「97」の数字が見えます。1997年製ということです。
ジョイントキャップもメイプルと黒檀で作られたファンシーなものです。
キャップ側にリングワークがないのは、バーズアイメイプルの杢目をたくさん露出させようとしたからなのでしょうか。
ジョイントピンのクローズアップです。
サウスウエストのロゴマークとなっているサボテンが刻まれているのがわかります。
ジョイントピンにロゴマークと製作年度及びシリアル番号を入れるようになったのは1993年からで、それ以前はジョイントピンには何も刻まれていませんでした。
往年のカスタムキューをお探しの方は、こちらなどいかがでしょう。