お客様に投稿していただいたタッド・キューです。
シリアルナンバーから推察すると1995年頃に製作されたものと思われます。
製作者タッド・コハラは他の多くのキューメーカー同様、ブランズウイックのタイトリストキューを切断して2ピースキューに加工したものを製作・販売していましが、友人だった名キューメーカー、ハーヴィ・マーチンからキューの製作機材を譲り受けて自分のキューを作り始めました。そしてウイリー・モスコーニのような当時の有名プレーヤーから意見を聞きながら改良していきました。
フォアアームです。
バーズアイメイプルに黒檀の4本ハギというタッドの王道デザインです。
ハギの部分のクローズアップです。
黒と紺色のベニヤが隣り合わせになっているので分かりづらいですが、5枚のベニヤが付いています。濃い色のベニヤが外側に配置されて、内側の白ベニヤが映えて見えます。
オーナーの方がこのキューを気に入った理由の1つが、このベニヤの色使いだったそうです。
バットスリーブです。
フォアアームと同様、メイプルと黒檀で構成されています。
黒檀のウインドウの中にハギと同様のノッチドダイヤのインレイが入り、ハギに付いているものと同じ色使いのベニヤでウインドウが縁取りされたマッチングデザインとなっています。
バットスリーブのインレイのクローズアップです。
5枚のベニヤの色使いの様子がお分かりになると思います。
マザーオブパールのドットインレイを使った独特のリングワークもタッドらしさを醸し出しています。
ジョイントです。
タッドキューに最も多く使用されるステンレスのジョイントカラーが付いた、5/16-18山のパイロテッドジョイントです。
このキューは塗装もグリップの糸巻もオリジナル状態だそうです。シャフトの状態も良く、大切に保管されていたことが分かります。
これはスタッフ野田が20年ほど前にタッドキューの工房を訪れた際に撮った写真です。壁際にずらりと製作中のキューが並んでいます。
中央近く少し右側に、今回ご紹介したキューと同様のデザインの物があります。
タッドらしい人気のデザインなので、注文も多いのでしょう。
当社が代理店契約しているユニバーサルキューに新モデルが入荷しました。
栗林プロもお勧めの、人気を呼びそうな美しいキューです。是非ご覧ください。
このキューは、ビリヤードデイズの記事でも紹介されていますので、併せてご覧ください。
ビリヤードデイズの記事はこちら